きじ組になり最初の行事、お泊まり会が近づいてきました! 行事の際にはいつも様々なドラマがあるきじ組、 今回も、笑いあり、涙あり、みんなたくさんの感情を抱きながら 進んでいます。その中でも、最後は、全体や各グループで一つの 答えを導き出して、お泊まり会に向けてクラスがぎゅっと一つ になっています!!
★お泊まり会に行こう★
お泊まり会の話を子どもたちにした最初の日、きじ組の 部屋の端に集まり、ひよこちゃんとはとさんには内緒の「きじ だけの特別な話」として、
「楽しい公園に行こう!」
「みんなで ころりんに泊まっちゃおう!」
と、お泊まり会の流れを話した のですが、みんなの反応が本当に素晴らしかったです!
つ森林公園での自転車やアスレチック、ころりん温泉など、普段の ころりんでの生活からまたパワーアップした内容に、目を見開いて食い入るように聞いてくれたり、隣にいるお友達と顔を 見合わせて手を取り合ったり、興奮冷めやらぬ様子で 飛び跳ねたりと、最後は「みんなで楽しいことするぞ~!!と 円陣を組みました。
話しをしているときに、子どもたちと同様に 担任も興奮していて、朝からの流れを話しているうちに 段々と僕の声が大きくなっていたようで、みんなから「声が 大きい! ひよこちゃん、はとさんに聞こえちゃう!」と何度も怒られてばかり・・・(笑)
この日からきじ組のお泊まり会がみんなの笑い 声に包まれながら始まりました!
★グループ分け★
お泊まり会では、グループでの行動もあるのですが、そのグループでの 活動も、連日、笑いと涙が混ざり合っています。
はじめに、24人で 4つのグループに分かれよう!とグループを決めることになり、(4グループという数は職員配置の都合上こちらで決めさせて頂きました。)
みんな どうやったらいいかたくさん考えてくれて、最初は”4つのグループ”ではなく、 “4人で1グループ”と思ってしまったようで、4人組になったところから 「できた~」と声が上がり、4人組がたくさんできたところで数を数えて みると、「あれ?4こじゃない!」
と……
そこで1つのグループの人数を 増やしてみたらどうだろう?
とグループ間同士での移動が始まります。 ここで子どもたちの中から、ポツポツと、
「人数はどこも一緒の方がいいの?」
「そっちの方がいいよ」などと、
「1つのグループが何人か?」から、「4つの グループの各人数は同じにしたい」と捉え方が変わりました。
そこで、 どうすれば同じ人数になるのかを考え、「今、きじ組は何人だ?」 「あ! 24人!」となり、24この丸を書いてみることになりました。
24この 丸を書いてみると、その紙を見て、「7人ずつならぴったりだな」と いきなり正解に近い答えが出てきてこちらが心の中で驚いている と、「いや6人だよ」とすぐにぴったりな数が・・・
6人にはなぜか納得 する子が多く、6人ずつにしてみよう!と6こずつ丸を書くと、「ぴったり だ!」とみんな大喜び!
こうして1つのグループは6人、それを4グループ 作る”となりました。
6人ずつに分かれるときは、仲良しなお友達同士で手をつないで、少ないところにはまだ6人になっていない他の2人組の子が入ったりして、6人組ができたところから座っていくと、今度はこの日欠席の子が2人いたので全部のグループが6人には ならなかったのです。
そのことに気が付き、そこは優しいきじ組さん!
欠席の子に対しても
「オレたちのところに入ってもいいよ」
「私たちのところにも 入って」
と5人組だったグループの子が言ってくれて、24人が4つの グループに分かれました。
この日休んでいた2人も後日登園した隙に グループの子たちが
「ここに入ってよ!」と声をかけると嬉しそうに「うん!」と 答えていました。
グループが決まると次は名前と看板書き、グループ名はみんなで 相談し、たった数分で決まるところもあれば、何が良いかみんなが 譲らず、4つ5つ名前が出て、「どうしよう?」となっているうちに言い合い になり誰かの泣き声が響く・・・
みんなで思いをぶつけ合いグループ6人のうち 2人はこのような形で涙を流すとても激しいグループもありました。 このグループの名前の決まり方は、もめている間は、
「僕は○○って名前 がいい!」
などをほとんど言っていなかったAくんが、みんなのぶつかり 合いや涙から様々考えてくれたのでしょう。
Aくんが一言「おもち グループは?」
と、すると他の5人が一斉に
「おもちいいね!」
とこの 場所から一気に歓声が上がり、両手を広げて喜んでいる子も いました。
大人はあっけない決まり方と感じてしまうかもしれませんが、 互いに意見をぶつけ合っていた数人が一瞬にして一つの答えで一致する 一体感と、そこはこれだけぶつかり合ってもやっぱり仲良しなんだなと思う決まり方でした。
<看板書きはグループごとに紹介致します>
当日、看板は荷物を置く場所、旗はごはんを食べるテーブルへ置き ます。
◎きょうりゅうグループ
先程のたった数分で名前が決まったのがこのグループでした。
看板はみんなで一つの恐竜を描き、旗は一人ひとり旗の絵を描き、 その中に自分の名前を書きました。
◎いちごグループ
女の子6人のグループです。看板ももいちごが描いてあったり女の子らしいもの となりました。ですが、そこは女子だけの世界、男の僕からはちょっと怖い一部始終 を目撃(笑)
一つの画用紙の中で誰がどのくらいの幅を使っているかなど気に しながら進めている様子。最終的にはみんなで手に持ち「できた!」とやっぱり可愛い 女の子たちでした。
◎みずいろグループ
水色が好きな子が多く、イメージカラーは水色のようです。
絵を描く場所や、一人ひとりの名前を書くときには、まずはお友達のところを あけてあげたり、書くのが苦手な子にはみんなで一緒に書いたり助け合っています。
◎おもちグループ
名前決めの際から激しかったこのグループは看板書きをしているときも大きな 笑い声と泣き声が…
みんなで一緒におもちを描いているときや、テーブル1台に その周りには顔が6こ、やっぱり心優しい仲良しグループです。
☆Bくんが教えてくれたから☆
男の子2人による心温まるお話です。
(この日の前日、Bくんのお家にCくん が遊びに行っていました)
これまでにころりんで自転車に乗っていなかった Cくん。
仲良しな友達が乗っていても、やりたくない気持ちが強かったようで Cくんには声はかけずに「いつ乗るかな・・・」と様子を見ているところでした。
そんなCくんがこの日は登園直後の第一声が
「自転車乗る!!」
と 自転車小屋へ一直線に走り出したのです。
乗りたい自転車を見つけ、
「後ろ持ってて」
とはじめは大人が後ろで持ち、勢いがついてきたところで 手を離すと一人でこぎ進めるようになる。これを何度も繰り返しやっていました。
するとBくんが近づいてきて、「キックはこうやるんだよ」と自転車 に乗り見本を何回も見せてくれました。(キックとは自転車をこぐ際 に最初に地面を数回蹴ることです)そのBくんの姿をとくんは じーっと見つめ、
「わかった!」とBくんの後ろで真似をするように やっていくと、そこにはもう大人がその場には必要ないBくんとCくん 2人だけの空間となっていました。
何度もキックのところを繰り返し 見せるBくんと、そこからキックを自分のものにしたいという思いで他の ところには目もくれずBくんだけを見ているCくん。
2人の真剣さ、 集中力はものすごく、あっという間にCくんはキックから一人で 乗れるようになり、よっぽど嬉しかったのでしょう、その日1日 ずっと自転車に乗っていました。
この2人がすごいのはその後にも続きます。自転車に乗れるようになって数週間がたった 今でも、
Cくんは「Bくんが教えてくれたから!!」
とそこにBくんが いるいない関係なしに言っていて、
Bくんも「Cくんが乗れる ようになったのは僕が教えたからだよ!」
と、お友達のことを 認め、感謝し、尊重し合う、そして自分もこんなところがすごいんだよ!という自己肯定感など・・・お家に遊びに行ったことと、 次の日のこのような出来事、2人の距離はぐっと縮まったことでしょう!!